小耳症は手術で治すべきか【自分は手術しませんでした】
このブログはITの技術メモが中心ですが、たまに自分語りもしてみようと思います。
ブログを書いているぼくは小耳症です←あっさりカミングアウト 笑
おそらくこの記事にたどり着く人は以下の2パターンではないかと思います。
- 小耳症の子どもを持つ親御さん
- 現在小耳症で悩んでいる方
小耳症が分からない方のためにカンタンに説明すると、生まれつき耳の形が通常とは異なり、小さかったり閉じていたりする状態の耳のことです。
聴力はない or ほぼありません。
ぼくの場合は、右耳が小耳症で、聴力はまったくありませんでした。
小耳症の方が必ず悩むことになるであろう課題。
それは「手術で治すかどうか」だと思います。
ぼくは現在22歳ですが、手術をしない道を選びました。
今は人生をめちゃくちゃ楽しんでおり「手術をしなくてよかった」と思っています。
その理由を実体験ベースでお話します。
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最初の判断を迫られたのは小学生のとき
約6,000から10,000人に1人という確率と言われる小耳症ですが、小学生の頃は特に気にしていませんでした。
いじめに合うわけでもなく、普通にスポ小なども頑張っていました。
そんなときに両親から「耳を治したいか?」と車の運転中にさらっと聞かれたのを覚えています。
あまり不自由を感じてませんでしたし、何よりも「手術」という言葉が怖くて「治さなくてもいいー」と軽めに返答しました。
高校に入ったあたりで意識し始めた
思春期もあってか、人と違うことに負い目を感じるようになりました。
手術を考えましたが、手術してから退院まで半年かかる+激しい運動はしばらくNGという条件があり、部活動を頑張りたい時期だったのでやめました。
この時期が一番悩みましたが、それは後ほど別の記事に書きます。
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代わりに義耳(エピテーゼ)を作った
手術はしませんでしたが、代わりに義耳(エピテーゼ)を作りました。
シリコンゴムのような材質で耳の形をつくり、医療用の接着剤で耳に固定するものです。
なかなかクオリティが高く、マスクなども余裕でかけられました。
ですが以下の問題点があり、半年くらいでつけるのをやめました。
- お手入れが大変
- 耳がカブれる:結構
- ちゃんと付けるのが難しい(途中で取れてくる)
社会人1年目のときに本気で手術を考えた。→結果的に手術しなかった。
社会人1年目のときに本気で手術を考え、永田整形外科クリニックに相談しにいきました。
そこで以下のことを知りました。
- 耳の完全な形を再現するのは難しい
- 人によっては、上手く整形できず再手術するケースもある
- 聴力が回復するわけではない
- 手術してから退院まで約半年かかる
- タイミング的には中学生くらいがいい
小耳症の手術は、自分の胸辺りの軟骨を採取し、耳の形に整形して、耳の部分に収めます。
耳は複雑な形をしているため、軟骨を耳の形に曲げるのが難しいそうで、満足できる形に仕上がるかは微妙とのことでした。
また、ぼくの場合は、「音を感じる部分」そのものが無い状態だったので、手術をしても聴力は回復しないようでした。
大人に近づくにつれ、軟骨が硬くなるため手術をするなら10代がいいようです。
クリニックに来ている方は、小学生くらいの子が多い印象でした。
結局以下の理由で手術をしませんでした。
- 日常生活ではそんなに困らない
- 仕事を半年も休みたくない
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その後どうなったか
小耳症であることを一つの個性として考えられるようになりました。
日常生活においてはそんなに支障がないですし、周りの友人達もたまに忘れてます 笑
初対面の人にカミングアウトしても「へぇ~そうなんだ。」で会話終了です。
結局一番気にしているのは、自分自身なのかもしれませんね。←悩んでいるときはそこまで冷静に考えられないのですが。。
今はこうしてブログの記事にすることもできますし、髪もガンガン刈り上げています。
まとめ
いろいろ悩みましたが「親からもらった大事な身体だし、変にいじくったりしないで一生付き合っていこう」という考えに落ち着き、手術しない道を選びました。
そう判断した理由をまとめます
- 完全な形を再現するのは難しい
- 半年ほど自由を奪われる
- 聴力が回復するわけではない(人によるかもですが)
- 日常生活においてそんなに困らない
- 手術するのコワイ
だから手術はしないほうがいい!と言っているわけではなく、もちろん親御さんであれば子どもが「手術したい」というのであれば、真摯に耳を傾けてあげるべきだと思います。
ただ、判断材料として上記のようなリスクがあることも伝えてあげるといいかと思います。
今回は以上となります。